異国情緒あふれる長崎で中国を感じるお祭りや年中行事|イベントカレンダー

2.観光
中島川に架かる眼鏡橋とランタンフェスティバル
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異国情緒あふれる長崎で中国に出会う

西洋と東洋の文化が混じり合い、「和華蘭 (わからん) 文化 」と表現される長崎は、お祭りや年中行事も国際色豊か。
なかでも、中国の影響は色濃く、長崎の日常にとけ込んでいます

最も有名なのは、その幻想的な姿から百万人を魅了するランタンフェスティバルだと思います。
しかし、長崎にはそれだけでなく、季節の到来や節目を感じる行事が目白押しです。唐寺や孔子廟といった素晴らしい建造物に囲まれた中で行われる年に一度の特別な瞬間。町中が熱狂する歴史ある競技。お祭り。

長崎を訪れる際は、長崎の伝統文化を支える中国文化にまつわる年中行事もぜひチェックして、長崎らしい異国情緒に触れてほしいと思います。

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【2月頃】長崎ランタンフェスティバル

旧暦の1/1~1/15に開催される中国の旧正月を祝うお祭りです。

もともとは長崎に住む華僑の方が「春節」を祝う行事として新地中華街ではじめたものでした。それが、平成6年から規模を拡大。名称も長崎ランタンフェスティバルに改め、今や長崎には欠かせない冬の一大風物詩となりました。

「春節」とは、旧暦の元旦のことを言い、中華圏では、太陽暦の元旦よりも盛大に祝賀するのが慣し。
また、「春節」から数えて15日目の満月の日を「元宵節」と言い、ここまでが、中国のお正月。

長崎では、この期間、1万5千個のランタンが極彩色に灯る幻想的な世界が広がります。

開催時期:旧暦の1/1~1/15にあわせて開催
*年によって変わりますので、ご注意下さい。
主会場:長崎新地中華街/湊公園/中央公園 他

春節|春節礼祭と点灯式

ランタンフェスティバル初日を飾る春節礼祭では、カウントダウンによる一斉点灯が行われます。メイン会場は湊公園が盛大。

開催日:ランタンフェスティバル初日
時間:17:30〜
会場:新地中華街湊公園会場/中央公園会場

期間中点灯時間
17:00~22:00(点灯式の日のみ18:00~22:00)
*金・土は23:00まで

元宵節|燈籠祭 崇福寺

長崎を代表する唐寺である崇福寺。
福建省出身の華僑の人が創建したもので、中国様式の寺院としては日本最古。大雄宝殿と第一峰門は国宝建築です。

ランタンフェスティバル最終日は、春節行事を締めくくる元宵節として、崇福寺で灯籠祭が行われます。目玉は、「元宵団子」の振る舞いです。
もち米を原料とした団子で、中国では円満や幸せを願って食べる風習があるのだとか。

開催日:ランタンフェスティバル最終日
時間:17:30〜
場所:崇福寺

ランタンフェスティバルの期間中、崇福寺と興福寺は17:00以降は拝観無料です。閉門は21:00。

崇福寺
所在地:長崎市鍛冶屋町7-5
入場料:大人300円/高校生200円/小・中学生無料
定休日:なし

唐寺は長崎に4つあり、崇福寺に興福寺と福済寺で「長崎三福寺」、さらに聖福寺を加えて「長崎四福寺」と言われています。

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【GW】変面の日 長崎孔子廟

変面 中国伝統芸能

毎年ゴールデンウィークに孔子廟で開催されている変面の日。
ランタンフェスティバルでもお馴染みの変面ショーは、毎年入場制限がかかるほどの大人気!

瞬時にころころと変わるお面は十数枚にも及び、その技と表現力で観客を魅了します。
そのカラクリ等は、中国の国家一級機密といわれ、一子相伝!門外不出!の秘技。

長崎孔子廟には、次世代を担う3人の若手変面師が在籍しています。
可愛すぎる女流変面師として話題になった華僑五代目藩 彩華さん、小学生でデビューした日本人最年少女流 妃那ちゃん、中国政府に正式な許可を得て活躍する純日本人男性としては初の変面師 未来さん。

変面の日は、そんな本場中国の伝統芸能をゆっくりじっくり間近で観られるチャンスです。

開催時期:毎年ゴールデンウィーク
場所:長崎孔子廟・中国歴代博物館
料金:大人1,500円/高校生1,300円/小・中学生1,200円 *事前申込み
URL:https://nagasaki-koushibyou.com

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【6月】長崎くんち 小屋入り

長崎で最も重要な秋の大祭、長崎くんち。
10月の本番に向けた最初の行事になります。

諏訪神社、八坂神社へ参拝したら、各踊り町の関係先へご挨拶をしてまわります。朝早くからお囃子(シャギリ)の音が響き、長崎っこの血が騒ぎ出す!

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【6月〜8月】ペーロン大会

長崎総合科学大学ペーロン部https://www.facebook.com/niasperon/

6月から8月にかけて、地域ごとに漁港や海岸で開かれるペーロン大会。
江戸時代から続く中国伝来の伝統行事で、ボートレースの元祖とも言われています。
舟には、鳴り物と呼ばれる太鼓と銅鑼(どら)の打ち手も乗り込み、リズムのリードをとると同時に漕ぎ手の士気を高めます。鳴り物の軽快なリズムとそれにあわせた力強い櫂さばきが見どころのひとつです。

また、地域によっても様々な特色があり、毎年5月下旬に行われる舟津ペーロン大会では、舳先に初節句を迎える子どもを乗せて海に出る「お披露目出走」も。

そして、最も盛り上がるのが、7月の最終週末に長崎港で行われる長崎ペーロン選手権大会です。
各地区の選抜チームが集い、白熱した闘いを繰り広げます。「ながさきみなとまつり」と同日開催で、夜には花火が打ち上がります。

開催時期:7月 最終週末 (土日)
会場:長崎港内(松ヶ枝国際観光埠頭前)
競漕距離:往復1,150m(往路630m 復路520m)
一般社団法人長崎国際観光コンベンション協会
https://nitca.at-nagasaki.jp/event/peron/index.php

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【8月15日】精霊流し

毎年8月15日に行われるお盆の伝統行事です。

精霊流し
精霊流し

初盆を迎えた故人の家族らが、死者の魂を弔うために作った精霊船を、流し場まで曳いていきます。
精霊船も、町内の自治会などが連盟で出す”もやい船”から、故人の趣味を反映したユニークなものまで大小様々。

一説には、その起源は、唐人屋敷で行われていた「彩舟流し」と言われており、まちなかを練り歩く際、ひっきりなしにけたたましく鳴らす爆竹は、魔を払うという中国の影響が色濃く出ている場面です。
「チャンコンチャンコン」という銅鑼(どら)、鉦(かね)の音と、「南無阿弥陀仏」を縮めたとされる「ドーイドーイ」という掛け声とともに、とにかく派手に送り出します。
一見、お祭りのようにも見えますが、盛大であればあるほど、その裏にある深い悲しみを思わずにはいられない、そんな年中行事です。

長崎は、お盆のお墓参りも独特です。
日が暮れる頃に提灯を持って訪れ、蝋燭の火が消えるまで、花火をしたり、お酒を飲んだりして賑やかに語らいます。
子どもの頃から、お墓参りは楽しいものでした。
いたるところで、「ピューピュー」と上がるやび矢(ロケット花火)の音を聞くと、まるで風鈴の音のように、夏の風情を感じます。

また、お墓に「土神様」を置く風習があったり、お墓に彫られた文字は金になっていたりと、随所に中国の影響がみられます。

開催時期:8月15日 *毎年同日開催
場所:長崎市内中心部 他
流し場はいくつかありますが、メインストリートは、思案橋から県庁坂を越えて大波止へ向かう通りです。

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【8月頃】中国盆会 (正式名称:普度盂蘭盆勝絵/ぼうるうらぼんしょうえ) 崇福寺

崇福寺で行われている中国式の盆祭りです。
旧暦の7月26日から3日間行われます。
有縁仏・無縁仏をも含めた全ての亡者のための施餓鬼供養。
法要には、全国からも多くの華僑が集まります。
ずらりと並んだ精進料理は圧巻。境内には「三十六軒堂」と呼ばれる精霊たちのための商店街や娯楽施設が設けられ、最終日の夜にはあの世で使うお金として用意された高さ約1メートルほどの「金山銀山」が、冥土の土産に燃やされます。

国宝を含む多数の文化財を所有する中での法要は、見応え抜群。
異国情緒あふれる長崎ならではの光景です。

開催期間:旧暦7月26~28日に合わせて開催
*年によって変わりますので、ご注意下さい。
会場:崇福寺

崇福寺
所在地:長崎市鍛冶屋町7-5
入場料:大人300円/高校生200円/小・中学生無料
定休日:なし

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【9月】孔子祭 長崎孔子廟

孔子の生誕を祝って、毎年秋に行われる長崎孔子廟の重要な祭典。

孔子廟は、孔子の遺品を祀っていたのが始まりとされ、日本各地にありますが、長崎孔子廟は、日本で唯一中国人が建造した本格的な中国様式の霊廟になります。
色彩鮮やかな朱塗りの外壁と黄色い琉璃瓦が印象的な日本の中の中国!というのも、長崎孔子廟の土地の所有権は中国政府が持っているのだとか。
しかも、建材から何から、ずらりと並ぶ孔子の弟子「72賢人石像」までも中国からのお取り寄せ。

孔子祭では、古式にのっとって執りおこなわれる儀式に加え、表情豊かで愛嬌たっぷりな中国獅子舞いなども奉納されます。

開催時期:9月最終土曜日
時間:14:00〜16:00
場所:長崎孔子廟・中国歴代博物館

長崎孔子廟・中国歴代博物館
所在地:長崎市大浦町10-36
開館時間:9:30~18:00(最終受付は17:30まで)
休館日:なし
入館料:大人660円/高校生440円/小・中学生330円
URL:https://nagasaki-koushibyou.com

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【9月頃】長崎中華街中秋節-中止-

黄色いランタン(中国提灯)が新地中華街の頭上を覆い尽くす中秋節。
旧暦の8月15日の頃に行われる日本では『お月見(中秋の名月)』にあたる行事です。
湊公園では、中国獅子舞や二胡演奏なども披露されます。

毎年長崎中華街で開催されていましたが、2019年は諸事情により中止との発表がされました。2020年以降の開催は未定です。

開催時期:旧暦 8月15日

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【10月7、8、9日】長崎くんち

長崎にとって一年でもっとも重要なお諏訪さんの秋季大祭。
その歴史は江戸時代初期まで遡り、ポルトガル、オランダ、中国、ベトナムと国際色豊かな奉納踊りで町中が沸く3日間。
59の踊り町が7組に分かれ、年ごとに持ちまわりで奉納します。
「ヤーハ!」の掛け声で福を呼ぶ唐人船、媽祖像を乗せた唐船祭、アクロバティックな動きで観客を魅了する獅子踊、龍船、御朱印船、南蛮船、オランダ船、太鼓山などなど、様々な演し物が登場します。

その演し物として最も有名なのが、国の無形文化財にもなっている龍踊り。
もともとは、中国で五穀豊穣を祈る「雨乞いの神事」だったそうで、長崎の中国人居留地である唐人屋敷と親交のあった籠町の人たちが、そこに住む中国人から直接伝授してもらい、奉納踊りとしたのが始まりとのこと。

現在、龍踊りを奉納する町は4つ。
「龍踊りの本家」とも称され、勇壮に舞う籠町。
諏訪神社のつかいとされる白龍に青龍を加えた「双龍の舞」、さらには子龍、孫龍をあわせた5頭の龍が登場する諏訪町。
三体同時に踊る「巴踊り」 が見どころの筑後町。
疾走感あふれる演舞で観客を魅了する五嶋町。
披露する町によって、特色あふれます。

6月の小屋入りに始まり、子どもから大人まで本当に、町の多くの人が関わり、情熱を注ぐお祭りです。

長崎くんち当日までのスケジュール(毎年同日開催)
10月3日 庭見せ(くんちで使用する道具や衣装を披露)
10月4日 人数揃い(演し物が仕上がったことを報告し本番さながらに披露)
10月7日 くんち前日〜お下り/傘鉾パレード
10月8日 くんち中日
10月9日 くんち後日〜お上り

開催期間:10月7,8,9日 *毎年同日開催
踊り場:諏訪神社、八坂神社、お旅所、中央公園
*他、庭先回りにて、湊公園、カモメ広場、ハマクロス411前など

長崎くんち-カテゴリー記事一覧
https://nagasaki-search.com/category/kanko/fes/kunchi/

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【11月】合格祈願祭 長崎孔子廟

修学旅行生必見!
孔子廟は学問の神様孔子を祀る人気のスポット!
2017年1月に25年ぶりに復活して以来、毎年行われています。
2018年度と2019年度は11月に執り行われました。
変面ショーやコントーションがあったりとイベントも盛りだくさん。


祈願祭に立ち会うことができなくても、大成殿では、年中通して「合格祈願のお札」を手に入れることができます。中国の孔子本廟(山東省曲阜)で祓い清められた由緒あるお札です。お線香かロウソクの購入でいただくことができます。
参拝して、ご利益をいただきましょう。

開催時期:11月(2020年度の開催時期は未発表)
時間:14:00〜
場所:長崎孔子廟・中国歴代博物館
料金:大人3,500円/中高生2,500円/小学生1,500円 *事前申し込み

長崎孔子廟・中国歴代博物館
所在地:長崎市大浦町10-36
開館時間:9:30~18:00(最終受付は17:30まで)
休館日:なし
入館料:大人660円/高校生440円/小・中学生330円
URL:https://nagasaki-koushibyou.com


この記事を書いた人

長崎生まれ
広島大学で建築設計を学ぶ。
Berlin-Germanyを拠点とし、Wien〈ウィーン〉ではSHAREarchitects、Dresden(ドレスデン)AderArchitektenに勤務。
帰国後、こどもとのワークショップに力を注ぐ。

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