※価格を修正しました(2022/11/18)。
こんにちは!
ながさーちの美食グルメライターとして執筆することになりました。
市原 伝と申します。
2019年、長崎の飲食店があの有名な「ミシュランガイド」に初掲載されました。
<ミシュランガイド福岡・佐賀・長崎2019特別版>
このミシュランガイドに「料理の評価基準」というものがあります。
「三つ星レストラン!」とかで有名なあの評価基準ですね。
長崎では三つ星評価はなかったものの、二つ星評価が2店舗ありました。
今回は2店舗のうちの1つ「板前料理 堂山」さんに行きましたのでその食レポを記載いたします。
「板前料理 堂山」 について
長崎市の中心街「浜町アーケード」より徒歩5分ほど、有名な思案橋などにも近い「鍛冶屋町」という町に位置します。
通りでいうと「八坂町通り」。
長崎くんちの中日の奉納やほおずき市で有名な八坂神社さんのすぐそばにあります。
元々は「銅座町」という場所で15年営んでおり、現在の場所に移転して25年程経つそうです。
大将は24歳の時に独立(その前は名古屋で修業していたそうです)、現在に至ります。
奥様と2人での営業スタイル。
大将曰く
「板前料理というのは
板=カウンター
つまり、カウンターに座って楽しむ料理のことだよ」
とのこと。
確かに大将の話は面白く途切れることなく、料理スタート前からデザート終了後までたくさんお話をしていただきました。
カウンター前の壁には毎日大将自身が筆で手書きするお品書きが飾られています。
本日の料理
前肴
〆鯖
あらの湯びき
煮こごり
かぶら蒸し
お造り
鯛
焼肴
牛ヒレ肉
天ぷら
車海老
河豚
ご飯
穴子
水菓子
以上が本日のお品書きでございます。
予約について
全国からお客さんがやって来る人気店でありますので、予約はスムーズにいかないかもしれません。
京都の人気有名店、「菊乃井」の方も来られたそうですよ。
私も数回訪れましたがいつも第一希望の日程に入れたことはありません。
- 不定休なので仕込みで休みのこともあります。
- 常連さんで貸し切りだったこともありました。
もし、複数人で行く場合は、いくつか候補を考えておいたほうがベターかと思います。
本日のコース
さて、では実際にこの日の料理を見ていきましょう。
運よく入れたこの日にちは12月上旬、少し寒くなり始めた頃でした。
このお盆の上に料理が運ばれてきます。
割り箸は京都の割り箸だそうです。
なお、購入はご近所の竹屋さんから購入されているとのこと。
一品目は
- アラの湯引き
- しめ鯖
- 鯛の皮とアラの皮の煮こごり
でした。
アラとは「クエ」のことです。
一品目から高級魚出てきました!
付け合わせに「ネギのぐるぐる」もあります。
熊本の郷土料理ですね。
「アラの湯引き」はコリコリと美味しく、「しめ鯖」は臭みもない。
「鯛の皮とアラの皮の煮こごり」食感から味わいまで楽しめます。
二品目は「鯛の蕪(かぶら)蒸し」。
中に鯛、蕪、そしてゆり根が入っております。
ほっこりと優しい味です。
上に乗っている本山葵(多良岳産)が良いアクセントになります。
三品目は「紅葉鯛の刺身」です。
予約時間に合わせて、旨味が引き立つよう逆算して捌かれている鯛。
この時期の鯛を「紅葉鯛」と呼ぶそうです。
鯛に山葵と塩を少しつけて右手前にある「レモンスダチ」につけて食べます。
この量の刺身を醤油で食べると食べ疲れするそうで、このような食べ方で楽しんでいただくそうです。
確かに、さっぱりと美味しい!
いくつでも食べれそうです。
山葵は、
このような鮫肌の卸器ですり卸すそうです。
また、用途によって使い分けるそうで、
このような金属の卸器も使うそうです。
よく見たら「わさび」という文字がたくさん書いてありますね。
紅葉鯛を楽しんでいるときに後のメインになる「牛フィレ肉」仕込み始めます。
長崎県産牛肉を特製の醤油ダレでいただきます。
次は「小松菜と湯葉」になります。
小松菜は一回ゆがいて、その後出汁でさっとゆがくそうです。
手間のかかったお料理!
酒器にもこだわっています。
切子であったり、このように鈴で出来た器もありますよ。
次に「人参と里芋」を出汁で炊いたものが出てきました。
箸で簡単に切れるくらい柔らかく、かつそのままの形を保つようギリギリに炊いてあります。
メインの「長崎県産和牛のフィレ肉」です。
特製の醤油ダレで味付けをして、炭火で焼いてあります。
それを山葵をつけて食べます。
最高の肉料理です。
感動しますよ。
この照りも素敵ですね。
また、お店にはワインを置いておらず、それでも「お肉には赤ワインを」というお客さんも多いらしく赤ワインの持ち込みを許可いただきました。
アメリカ合衆国カリフォルニア州のワインになります。
醤油ダレの牛肉を炭火で焼いた料理を邪魔せずにお互いを高めあうことが出来る赤ワインでした。
しっかりとタンニンも感じられ、また濃ゆい木の実の香りも感じます。
大変リッチでジューシーなワインで、合わせた料理にも負けないワインでした。
この後の天ぷらに出てくる「車海老」の頭部分を炊いてあります。
素材を余すところなく楽しませてくれます。
次に天ぷら料理になります。
天ぷらは「車海老」と「河豚」になります。
※河豚の写真は取り損ないました、申し訳ありません。
天ぷら専門店ではないですがかなりクオリティの高い天ぷらです。
塩で味ついておりそのまま食べれます。
プリプリの海老を熱々でいただく…。最高の贅沢ではありませんか。
〆の名物、穴子ご飯を作っていただいております。
〆の名物、天ばらのような「穴子ご飯」です。
天ぷらの味わいと甘辛いタレの絡んだご飯。
ついお代わりしてしまいましたよ!!
変わり種の天丼と思っていただければいいかなと思います。
具が無くネギだけのみそ汁でしたが、もちろんレベル高い!
美味しかったです!
デザートの苺になります。
かなり大きい苺です。
大将曰く「この苺のおかげでミシュラン二つ星になった」とのこと。
審査員たちも驚いたようです。
この時期にしては甘くジューシーな苺でした。
こちらも長崎産らしいですよ!
最後にお茶を頂いて終了となりました。
(お茶に細かいものがたくさん浮いていますが、これは新鮮なお茶の証拠らしいですよ!
産毛みたいなものらしいです)。
以上、12月上旬に伺った時のコース一覧でした。
最初から最後まで楽しい時間を過ごすことが出来ました。
定番メニュー、季節もの、大将の技術、全ての料理を色んな側面から楽しむことが出来ます。
大将は常々生産者さん、肉屋さん、魚屋さん、八百屋さん、酒屋さんたちへの感謝を口にしていました。
美味しいものを作って、それを届けてくれる人がいて、そして自分たちの仕事が成り立つとのこと。
機会があればぜひ一度味わってください。
店舗詳細
店舗名 | 板前料理 堂山 |
住所 | 長崎市鍛冶屋町7番55号 |
電話番号 | 095-823-7811 |
定休日 | 不定休 |
営業時間 | 18:00~20:30(ラストオーダー) |
価格帯 | 14,000円(税別)コースのみ+飲み物代 |