亡き人のための「街」が現れる3日間。
長崎で400年以上受け継がれてきた伝統行事「中国盆会(ちゅうごくぼんえ)」をご存じですか?

現在は旧暦7月26日からの3日間、長崎市の崇福寺で行われています。
2026年は9月7日~9月9日に開催されました。
一体どんな行事なのか、レポートします!
長崎で400年以上続く伝統行事

中国盆会は、長崎に暮らす華僑の人々によって400年以上受け継がれてきた伝統行事です。
亡くなった先祖の霊を迎え、もてなし、そして再びあの世へ送り出します。

期間中の崇福寺には、普段とはまったく違う光景が広がります。
境内に現れる、亡き人たちのための街

目を引くのが、境内に設けられた「五亭(ウーテン)」。
帰ってきた霊をもてなすために用意されたもので、中をのぞいてみると……
テーブルにはお茶セット部屋だけでなく、なんと卓球を楽しむ場所まであります。
卓球台が!亡き人たちに3日間を楽しく過ごしてもらおうという思いが込められているそうです。

さらに境内には、お米屋や理容店など、36軒もの店が並びます。
もちろん、私たちが買い物をするためのお店ではありません。
帰ってきた亡き人たちが、必要なものを買ったり楽しんだりするためのお店です。

ひとつひとつ見て歩くと、本当にひとつの街のよう。
細かなつくりまでじっくり見たくなります。
大にぎわいの餅まき

お経の後には餅まきも行われ、境内は一気ににぎやかな雰囲気に。
参拝者のみなさんも楽しそうに餅を受け取り、大いに盛り上がっていました。
最終日、炎と爆竹に包まれる崇福寺
中国盆会が最高潮を迎えるのが、3日目の夜。
境内に用意された「金山・銀山」や「衣山」などを燃やし、ご先祖様たちをあの世へ送り出します。
爆竹が中に入っています金山・銀山は金銀貨を、衣山は衣類などを意味するもの。
亡き人たちがあの世で困らないよう、必要なものを持たせて送り出すのだそうです。

いよいよ火がつけられると、大きな炎が一気に燃え上がります。
実際に近くで見る炎は想像以上の熱さ!
火に近づくと、自分の顔まで焼かれているように感じるほどでした。
さらに境内には爆竹の大きな音が響き渡り、ものすごい迫力!

最後は消防団の方が水を撒いて鎮火し、3日間の中国盆会は幕を閉じます。
大切な人を想い、迎え、もてなし、送る

毎年、全国から華僑やその親族も参拝に訪れる中国盆会。
実際に見ていて素敵だなと思ったのが、ご先祖様をただ迎えるだけではなく、この世でたっぷり楽しんでもらおうという心意気です。

食事を用意し、買い物をする場所やくつろげる空間までつくって迎える姿から、ご先祖様への深い愛情を感じました。
大切な人を想い、迎え、もてなし、そして送り出す。

形や文化は違っても、大切な人を想う気持ちは、どこか身近に感じられるのではないでしょうか。
400年以上もの間、長崎で大切に受け継がれてきた中国盆会。
3日間だけ現れる、亡き人たちのための街でした。
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住所:長崎県長崎市鍛冶屋町7-5
電話番号:095-823-2645
拝観時間:8:00~17:00
※都合により閉門時間が変わる場合があります。
休日:年中無休
拝観料:大人500円
アクセス:崇福寺電停より徒歩3分


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