令和最初の踊り町は5か町
- 今博多町 本踊り(Facebook)
- 魚の町 川船(instagram)
- 玉園町 獅子踊(HP/instagram)
- 江戸町 阿蘭陀船(Facebook/instagram)
- 籠町 龍踊 (HP/Facebook)
実は、まだ観覧券が残っているのだとか。
もうとっくに売り切れていたと思っていたのですが、今年の長崎くんちは平日ということで、まだお席に空きが!!
気になる方は、ぜひチェックしてみて下さい。
長崎くんち|各踊場観覧券のご案内
http://nagasaki-kunchi.com/kanranken/
6月1日 小屋入りから場所踏みまで
6月の小屋入りにはじまり、連日体づくりから稽古を重ねてきた各踊り町。
お仕事やお勉強との両立は大変ですが、おくんちに出ることができるのは、選ばれし者!
子どもたちの憧れ!
町の期待を背負っています。
稽古は7月には本格化し、8月に入ると場所踏みと呼ばれる踊り場での本番さながらのリハーサルが始まります。
本場所会場である諏訪神社、お旅所、八阪神社に加え、無料観覧場になっている湊公園、カモメ広場やハマクロス411前などでも稽古する姿が見られます。
そして、9月に入り、一層熱を帯びてきた各踊り町。
先日、諏訪神社での場所踏みに行ってきたので、写真多めでレポートしていきたいと思います。
9月8日 諏訪神社での場所踏み
この日は、もともと予定していた籠町、江戸町、魚の町に加え、7日に転向不良で延期になった玉園町の振替もあって、5か町のうち4か町を見学することができました。
桟敷席の工事が始まると稽古もままならないので、どの踊り町も、本番への仕上げ稽古として大詰めを迎えています。
奉納踊りだけでなく、入場から退場まで全ての流れを確認します。親御さんたちに手を引かれ、その町の子どもたちが順番にお披露目される姿をみると、この子どもたちが、成長とともにお囃子を、担ぎ手を、さらには指導役を、運営をと、町に育てられ、町の重要な役割を担っていく、今も息づく伝統と、未来へ繋ぐ長崎の文化を感じます。
この日、しきりに「神様の前では手を振ったらダメよ」と言われていた子どもたちが、1ヶ月後、7年後、14年後にはどのように成長していくのか、祭りが(町が)担う役割は大きい。
トップバッターの籠町は、多少の雨でも行うと聞いていましたが、深夜から降っていた雨は次第に弱まり、始まる頃には持ち直してきました。
見学に来た方たちがまだ湿った長坂の階段に腰を下ろして境内に視線を送ります。
【籠町】龍踊
8:00〜9:30
数ある龍踊りの中でも江戸時代の唐人屋敷の中国人が演じた踊りを引き継ぐ籠町は、「龍踊りの本家」とも言われています。
約5年ぶりに龍を新調したとのことで、練習用の龍を使っての稽古です。
本番でのお披露目が楽しみですね。
籠町の諏訪神社での場所踏みは一度きり!
そして、いよいよ演技が始まりました。
とぐろを巻き、全神経を集中させて慎重に玉を探していきます。ゆっくりと時間をかけ、緊張感がピークに達したところで、玉を見つけて一気に追いかけます。
地面スレスレを這っていたかと思うと、次の瞬間、天高くたてがみをなびかせる、境内をめいっぱい使った躍動感溢れる演技には、貫禄のようなものも感じます。
中盤からは、晴れ間も見え、見ている側も汗ばんできましたが、龍の動きは衰えることなくキレを増していきます。
鍛えられた身体は、特に腕がパンパン。
本番で使用する龍は、これよりもっと重くなるということで、かなりの迫力になるかと思います。
加えて、まるで生きているかのような表現力も求められるため、これから本番に向けてますます楽しみです。担ぎ手によって個性も出てくるので、そのあたりも見どころですね。
この日の籠町は、諏訪神社、お旅所、湊公園と3箇所を1日で回り、場所踏みを終えました。
本番は、これ以上の体力で3日間を乗り切らなければいけないと思うと、本当に頭が下がります。
【江戸町】オランダ船
15:30〜17:00
陽に当たり青く美しく輝くオランダ船は、重さ約3トン。本番には、日蘭の旗がはためきます。
この重量級の船を、時にじわじわと、時に激しく回すことで、凪から嵐までの波の様子を自在に表現していきます。
始まる前に、本番までは個人のSNS等に演出がわかるような動画投稿は控えてほしい旨のアナウンスがありました。
なので、一足先に通しで観れたのは足を運んだ方々の特権ですね。
朝から天気を心配していたのが嘘のようにピーカン照りとなり、暑さもピークに達した昼下がりの午後。
見学者も長坂を埋め尽くしました。
オランダ船は、船に乗った子どもたちが奏でる楽器の音色も可愛いんですよね。
また、小さい子たちが「オランダ小船」を回す場面もあったりして、その姿たるや堂々としたものでした。
みなさん、本番を楽しみにしていて下さい!
3トンの船が、最後はロープで引っ張られながら石段を降りていきました。こういったことも、現場でないと難しいですし、練習しておかなくてはいけないことのひとつなのですね。
【魚の町】川船
17:00〜18:30
魚の町の演し物は、その町名に因んで川船です。
すでに凛々しい表情の飾り船頭、舳先から見事に魚を捕まえる網打ち船頭、スピード感溢れる船回しは2回転半でピタリと止まる、見どころは満載です。
そして、船回しはこの疾走感。
「モッテコーイ」の言葉にも何度も応えてくれました。掛け声を先導してくれたちびっ子可愛かったな。夕方からは提灯の明かりも灯り、趣きのある雰囲気のなか、演技はますます激しくなっていきました。
【玉園町】獅子踊
18:30〜20:00
準備を整え、玉園町の獅子踊が始まる頃にはすっかりと日も暮れてしまいました。
玉園町も、お諏訪さんでの場所踏みは最初で最後です。
表情豊かで愛嬌のある動きとアクロバティックな技で魅了する獅子踊り。
最後には子獅子2頭を含む9頭の獅子が登場します。
お互いの距離感を掴むだけでもなかなかの至難の業!場所踏みも、場面場面での体形確認が主となりました。
稽古中は、獅子を被らずに組み合う姿も見られ、いつも獅子の中身はどんな動きになっているのか気になっていた私は、大興奮!!
【神輿守町】お下り/お上り
この日は、お昼前にも神輿守町の方々が、お上り、お下りの練習もしてらっしゃいました。みなさん暑いなか精が出ますね。
神輿を担いで石段を駆け下りる、駆け上がる、その姿は圧巻です!
本番が待ち遠しい!
たくさんの方々が、地道な準備を重ねています。
9月12日 八阪神社での場所踏み
祇園さんの愛称で親しまれる八坂神社。
昔ながらの街並みに佇む風情ある神社です。
観覧席との距離も近く、地元のファンも多い人気の踊場となっています。
観客からも熱のこもった掛け合いが響き、その一体感は抜群です。
今博多町 本踊
絹衣をはためかせ、6羽の鶴が優雅に舞う本踊。
本格的に長絹を付けての場所踏みです。
秋の大祭を祝いに長崎港から飛んでくる様子を見事に表現しています。
女性らしいしなやかな動きで、会場を魅了します。
浴衣姿の子どもたちも元気いっぱいに踊りを披露!!
覚えることもたくさんあって大変でしょうが、しっかりとした足取りで、とっても楽しそうにお稽古していたのが印象的でした。
1ヶ月を切り、赤本も発売され、町もおくんちムードに拍車がかかってきました。
長崎くんちは、知れば知るほどすごいお祭りです。たくさんの町が総出で準備にあたり、サポートし、本番3日間は完成度の高い演技を奉納して、一軒一軒くまなく福を分けていく。
こんなお祭りは他にもそうありません。
以前、県外の方から、「長崎って3ヶ月以上ずっとやってるお祭りがあるんでしょう?」と聞かれたことがあります。小屋入りからはじまる長崎くんちのことだったのですが、私は踊り町で育ったわけでもないし、そんな認識はありませんでした。
今回、初めて場所踏みを見学してみて、完成された本番とはまた違った視点でおくんちを見ることができました。おくんちはもう始まっている!
長崎の暮らしや心に根付いた魅力溢れるお祭り。
ぜひ一度、見に来て欲しいと思います。
長崎くんち2019|場所踏み(稽古)を観に行こう!予定表と踊り町紹介
https://nagasaki-search.com/19679/
注意事項をよく読み、天候その他による変更等は、各踊り町のSNSをご確認下さい。
長崎くんち当日までのスケジュール
8月下旬 踊町激励訪問(夕方~夜)
10月3日 庭見世(各踊町にて夕方より)
10月4日 人数揃(各踊町にて午後より)
10月7日 くんち前日~お下り/傘鉾パレード
10月8日 くんち中日
10月9日 くんち後日〜お上り
初心者でもわかる長崎くんち入門
【初心者でもわかる!長崎くんち入門①】小屋入りとは?
https://nagasaki-search.com/4090/
【初心者でもわかる!長崎くんち入門②】庭見せ編
https://nagasaki-search.com/9556/
長崎の「赤本」と言えば、受験用ではなく「おくんち用」!
https://nagasaki-search.com/9224/
長崎市の諏訪神社に行ったらチェックして欲しいおすすめスポット4選!
https://nagasaki-search.com/3435/