こんにちは、だるも~です。坂とか音とか、長崎の重箱の隅をつつくようなマニアックな文化を研究しています。
そのマニアックなアイデアを聞いた編集長に是非記事を書いてくれ!と頼まれて今回、初投稿です。お手柔らかにお願いします。
さて、人気の観光地、長崎市。もちろん見るべき名所は数々あります。
でもそれだけじゃない!長崎には聞いて楽しい名所もあるんです。
長崎には独特の地形、歴史、文化を持つ街ならではの個性的な「いい音」があります。
そんな長崎のオススメの「いい音」をご紹介。
「生命の音」に癒される…山王神社の被爆クスノキ
福山雅治さんの歌う「クスノキ」で知名度が全国的になった「被爆クスノキ」。
原爆被災により枯れ木同然になったものの、奇跡的に再び枝を張り葉を茂らせた2本のクスノキの大樹が神社の境内を覆っています。
樹の下にいると、葉のそよぐ音が何とも優しく、風が吹くたびにさざ波のように包み込まれます。
しばらく聴いていると、クスノキの強い生命力に守られているような気分。
ここは環境省の「残したい『日本の音風景百選』」にも長崎から唯一選ばれている、知る人ぞ知る音の名所です。
オススメは隣の幼稚園が休みで静かな日曜日の、少し風の吹く日です。
エコーの効いた超美声、長崎港に停泊する客船の汽笛
港町長崎には毎年150隻以上の大型客船が寄港します。
長崎港は四方を山で囲まれているために、汽笛の音に深いエコーがかかります。山で音が反響して聞こえるわけです!
平らな地形の横浜港で聞ける音と比べるとその違いがよくわかります。
まずこれが横浜港(クァンタム・オブ・ザ・シーズ)
で、これが長崎港(クイーン・メリー2)
どうです、長崎港の客船は皆驚くほど美声(?)でしょ?
音に深みが出てくる、長崎の地形だからこそ為せる業ですね。
宗教を超えたセッション!「祈りの三角ゾーン」で聴ける教会と寺院の鐘の競演
※この「お寺と協会の鐘のセッション」動画は是非見てほしいです(編集長追記)
国宝大浦天主堂と隣接する妙行寺の鐘の協演、まさに「東洋と西洋の文化が融合する街」長崎を象徴するサウンドスケープです。
日本最古のキリスト教建築、大浦天主堂と、イギリス領事館にも利用されていた歴史ある名刹妙行寺。
ここには神社も隣接しており、協会・寺・神社、と3つの宗教が共存する「祈りの三角ゾーン」とも言われています。
午後6時、最初に天主堂の鐘が鳴り始め、その後両者絶妙に間合いをとりながらお寺の鐘が鳴り始めます。
お互いにソロを取るかのように交代しながら鳴ったかと思えば次には重なりながら鳴ったりと、実に見事なインタープレイは、この2つの鐘に挟まれた祈念坂と呼ばれる小径で聴けます。
この動画は合成しているわけではありません。お寺と教会の鐘の音セッション。和華蘭文化の象徴というか、宗教が共存している平和の象徴というか、とても感慨深い場所だと思っています。
グラバー園や大浦天主堂を見終えて時間がある方は、ふらっと足を運んでみてはいかがでしょうか??
ちなみに鐘の共演、もっと聞きたいという方は ↓ こちらでどうぞ。