半年で溜まった「穢れ」を払いませんか?夏越祭、茅の輪くぐりについて。6月30日にくぐれなかった方にもチャンスが!

2.観光

こんにちは。
各種SNSを見ていると6月30日にとある画像をよく目にしたかと思います。
今年、令和5年(2023年)の6月30日は金曜日!
多くの神社さんが土曜日曜辺りまで設置しているかと思いますよ。

茅の輪(ちのわ)

そう、茅の輪(ちのわ)です。

ここでは

  • なぜ6月30日なのか
  • 茅の輪の由来
  • 茅の輪のくぐり方
  • 6月30日に逃した方への朗報→7月21日~23日にもくぐるチャンスがありますよ!

などに触れたいと思います。

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夏越の大祓とは

6月30日、日本各地の神社で行われるお祭りを

夏越の大祓(なごしのおおはらい)

と呼びます。
ちょうど、1年の半分に当たる日です。
この日に半年分で溜まった厄や穢れを祓うというのが「夏越の大祓」になります。

そして、夏越の大祓のときによく目にする物が「茅の輪(ちのわ)」になります。
この茅の輪をくぐることで半年分の厄や穢れを祓うことができます。

また、この「夏越の大祓」時に読まれる祝詞(のりと)に「大祓詞(おおはらいのことば)」という祝詞があります。

大祓詞は1200年以上の歴史がある祝詞です。
約900文字あるこの祝詞、現在でも様々な場面で詠まれます。

特に年に2回、6月30日と12月31日には各地で詠まれております。
(もちろん神職さんは毎日のように詠まれている方も多いと思いますが…。)
そう、半年の終わりの日と1年の終わりの日ですね。

この大祓詞を唱えることでも溜まってしまった厄や穢れを祓うことができます。

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体に溜まる穢れ

人間生きていれば誰しも体に垢(あか)が付いていきます。
そして同様に厄や穢れといった世間の垢のようなものも溜め込んでいきます。
そして、そういう状態が続くと気持ちも後ろ向きになってしまい、さらに溜め込んでいく…。

体に付いた垢はお風呂などで流すことが出来ます。

では、厄や穢れといった世間の垢はどこで流すこと、つまり清めることが出来るのでしょうか。

それは神社への参拝です。
1つはお手水で清める
これも1つの方法です。

お祓い時に「修祓(しゅばつ)」と呼ばれる儀式があります。
これも1つの方法です。

そして、大祓詞を唱える、特に6月30日と12月31日に唱えることで清めることが出来ますし、茅の輪をくぐることも1つの方法です。

余談ではありますが、「穢れ」を「気枯れ」と書く場合もあるそうです。
つまり穢れとは「気」が「枯れた」状態であります。
この状態を回復するためにはハレの日というように特別なお料理を食べるとか特別な服を着るといった普段と違うことをおこなうことで回復することも出来るそうです。

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茅の輪の由来

「茅の輪」を語る上で欠かせないのが『備後国風土記(びんごのくにふどき)』に記されている「蘇民将来(そみんしょうらい)」の伝説になります。

全国の八坂神社の主祭神は素盞鳴尊(すさのおのみこと)。
この素戔嗚尊がヤマタノオロチを退治した後、南海に向かうために、旅をしてました。
※なお、「備後国風土記」では武塔神(むとうしん)という神が旅をしていることになっています。
この武塔神は素戔嗚尊であるとも牛頭天王であるとも考えらています。

日が暮れてしまったので、蘇民将来(そみんしょうらい)、巨旦将来 (こたんしょうらい)という兄弟の住む地で宿を求めました。
ところが、弟の巨旦将来からは裕福であったにもかかわらず宿泊を拒まれました。
兄の蘇民将来は貧しいながらも喜んで厚くもてなしました。

その数年後、蘇民将来のもとに素盞鳴尊が再び訪れ、
「もし悪い病気が流行ることがあった時には、茅で輪を作り腰につければ病気にかからない」
と教えたとのことです。

その後、疫病が流行したときのこと。
巨旦将来の家族は病に倒れましたが、教えを守った蘇民将来とその家族は茅の輪で助かったというのです。

この言い伝えから「蘇民将来」と書いた紙を門にはっておくと災いを免れるという信仰が生まれました。

茅の輪も当初は伝説のとおり小さなものを腰に付けるというものでしたが、しだいに大きくなり江戸時代初期には大きな茅の輪をくぐって罪や災いを取り除くという神事になりました。
参考:備後国風土記

以上が「茅の輪」の由来になります。

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茅の輪のくぐり方

茅の輪のくぐり方は諸説ありますが八の字周りで左回りからくぐります。

まずは茅の輪の前で一礼します(くぐる前には毎回)。
そして1回左回り

次に1回右回り

次にもう1回左回り

そして最後にもう1回茅の輪をくぐり参拝へ向かいます。

くぐるときには
「水無月の 夏越しの祓い する人は 千歳の命 延ぶというなり」
(みなづきの なごしのはらいするひとは ちとせのいのち のぶというなり)
という歌を唱えながらくぐります。

もしくは略拝詞
「祓い給え 清め給え 守り給え 幸え(さきはえ)給え」を唱えた後にくぐります。

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6月30日にくぐれなかった方にもくぐれるチャンスがあります!

長崎市鍛冶屋町にある八坂神社のぎおん祭(ほおずき市)

通常は6月30日(神社によってはその前後数日から数週間設置されているところも)に茅の輪は設置されています。

しかし、長崎市の鍛冶屋町にある「八坂神社」さんでは毎年夏に行われる「ぎおん祭(ほおずき市)」のときにも茅の輪が設置されるそうです!

ですので、6月30日にくぐれなかった方はぜひこの機会にくぐってみてください。

なお、毎年第4土曜日を挟む金土日の3日間行われているそうです。
2023年(令和5年)は7月21日(金)~23日(日)の3日間です。

ほおずき市(画像は2021年の様子)

ぎおん祭は通常夕暮れ18時~21時頃までのお祭りです。
ここ数年は新型コロナウイルスの影響で日中のみ規模を縮小しての開でしたが、今年は通常開催するとのこと!

茅の輪は終日設置してあるようですが、天候次第(台風や大雨)では片付けることもあるかもしれませんのでご注意ください。

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