シャッター絵に描かれたたぬき絵皇帝パレードが長崎新地中華街で見れる秘密があります。
長崎新地中華街にお目見えした堤けんじさんのたぬき絵が可愛すぎるのです!
題材は、長崎ランタンフェスティバルのメインイベントとして知られる皇帝パレード。
ながさーちでは、制作風景を撮影させていただきました。
たぬき絵作家 堤けんじ
堤けんじ氏は、長崎の人なら言わずと知れたたぬき絵作家。
たぬきを擬人化し、愛嬌たっぷりに郷土愛溢れる作品を描き続けています。
長崎くんちの手拭いは、毎年買っているという人も多いのではないでしょうか。かくいう私も。
また、長崎の観光名所を描いた手拭いやポストカードは、長崎に来た友人へ贈る長崎土産の定番になっています。
その他、アルコア中通りのマンホールや長崎高菜、長崎味噌漬けのパッケージなど、目にすることもあるかと思います。
制作期間中、三栄製麺さんのシャッター前でも販売されていました。
なぜ「たぬき」なのか?
それは、「他を抜く」という縁起の良さと、たぬきの白いお腹(=「腹黒くない」)から、正直者を連想してのことだとか。
1950年長崎市生まれ。長崎市在住。
70歳を目前に、なお描き続けるけんじさん。
現在も、次なるプロジェクトに向けて製作中です。
主な作品に「狸の江戸参府紀行」「狸の奥の細道」「龍馬紀行」「狸の長崎教会巡り」「長崎県八町漫遊記」など。
今回、シャッターに描かれる元となる絵がこちらの皇帝パレードです。
長崎ランタンフェスティバルに登場する皇帝パレードとは
大型オブジェや飾り燈籠など15,000個のランタンが長崎の夜を鮮やかに演出する長崎ランタンフェスティバル。
極彩色に彩られたエキゾチックで非日常的な祝祭空間が広がります。
はじまりは、中華街の方たちが旧正月を祝う伝統行事として行っていた春節祭でした。
1994年に長崎ランタンフェスティバルと改名し、年を重ねるごとに規模も拡大。今では、15日間で100万人の来場者を誇る冬の一大風物詩となりました。
ここまで成長するに至ったのは、中華街をはじめとした華僑の方々の並々ならない努力があったものと思います。
皇帝パレードは、そんなランタンフェスティバル期間中の一幕です。
清朝時代のお正月に皇帝・皇后がそろって町中に出かけ、民衆と一緒に新しい年を祝う様子を、中国衣装を着た総勢150名のパレードで再現します。
皇帝・皇后役は、長崎に縁のある著名人が務めることも多く、美しく豪華な衣装を身に纏った姿で登場すると、盛り上がりも最高潮に。
2018年に皇后役を務めた”長濱ねるフィーバー”は記憶に新しいところです。
期間中は、他にもたくさんのイベントやステージショーが準備されています。本格的な中国文化に触れることができる貴重な機会です。
以下の記事もあわせてご参考に。
ながさーち|2020年長崎ランタンフェスティバルの日程・スケジュールは?
ながさーち|長崎ランタンフェスティバルで特におすすめのイベント7選
堤けんじ氏のシャッター絵制作風景
2019年6月 長崎新地中華街内、三栄製麺前。
制作にとりかかるのは、三栄製麺さんが営業を終え、日も暮れてシャッターが下りてからです。
うっすらとたぬきの輪郭みえますか?
けんじさん自ら下絵をし、2人のアシスタントとともに色付けをしていきます。
丸みを帯びたしなやかなラインが魅力のたぬき絵だけに、凹凸のあるシャッターに描くのがとても難しい。
「隣のシャッターの方が描きやすかばい」
なんて言いながら、和やかな雰囲気の中、作業は進んでいきました。
さらに、下絵ができると着色ですが、これもまた普段からけんじさんがこだわっておられるところ。
異なる画材で、細かい色の変化をつけにくい状況のなか、瞬く間にたぬきたちに命が吹き込まれていきます。
たぬきさん一匹一匹の性格が見えるような豊かな表情もみどころです。
製作期間は15日間に及びました。
とても慎重に、そして丁寧な筆遣い。
描いている間に、ギャラリーも集まってきました。
観光客や地元ファンに見守られ、出来上がった皇帝パレードは、たぬきたちが今にも動き出しそう。
長崎新地中華街 三栄製麺 (有)
けんじさんのシャッター絵が見れるのは、長崎新地中華街内にある三栄製麺さんです。
本場長崎の味をご家庭で。
唐灰汁(とうあく)を使用した昔ながらのちゃんぽん麺を製造する老舗の製麺屋さんです。
独特の豊かな風味が食欲をそそります。
極細のパリパリ皿うどん麺は、香ばしさがありサラダ用に買っていく人も。
皿うどんには欠かせない金蝶ソースもこちらで購入できます。
長崎市新地町10-12
営業時間
7:00~19:00
店休日:第二水曜日