みなさんはじめまして。
長崎の景観まちづくりに関する研究活動に取り組む「長崎都市・景観研究所」の所長、にわかです。どうぞよろしく。
長崎の好きなスポットは「大黒バッティングセンター(長崎駅前)」、好きな長崎偉人は「金井俊行(長崎市水道整備の父)」、好きな河川は「玉帯川(銅座川の正覚寺下から上流区間)」、好きな道路は「長崎歴史探訪路(寺町界隈・諏訪〜西坂界隈・鳴滝界隈の修景整備)」、休日の趣味はパチスロです。ジャグラーしか打ちません。
日々の研究活動により知り得たニッチでレア(たまにはちょっとアレな…)な情報をお届けして参ります。
視点場で変化する長崎ランタンフェスティバル景観
さて、長崎の冬の一大イベント「長崎ランタンフェスティバル(以下、ランフェス)」には足を運ばれましたか?
ランフェスの内容は過去の記事に委ねるとして、今回はランタンで彩られた長崎の街並みを、より一層楽しむための方策をご提案してみようと思います。
長崎の街は坂が多く、起伏や曲がり、路地や角が多くあり、街並みは見る場所(=視点場)によって大きく変わります。そんな長崎の街で、ランタンフェスティバルだからこそ出会える一瞬の絶景と、その視点場を調査してきましたのでご紹介しましょう!
唐人屋敷跡の「路地」を味わう!
「唐人屋敷跡」は、日本三大中華街として有名な「新地中華街」よりも歴史はずっと古く、元禄2年(1689)に造られた中国人のための居留地です。開港と共にその意義は次第に失われ、現在では商店と住宅が入り混じった独特の街並みのなかに、いくつかの文化財が当時の様子を今に伝えてくれます。
そんな唐人屋敷跡会場ならではの風景を楽しむならココ!
館内市場の鮮魚店の冷蔵庫の…
ココ!冷蔵庫から50センチ前方のちょっと凹んでるココ!ココへ行きましょうね!
ココから見るとこんな感じ。
唐人屋敷時代の風情を今に伝える「唐人屋敷中通り」を、その先にある「天后堂(市指定史跡)」までランタンが吸い込まれるように伸びていきます。左手には「土神堂(市指定史跡)」のライトアップも見ることができますし、手前には昭和の香りが漂う「館内市場」の軒先も見えます。まさに江戸時代から昭和までの「路地の魅力」にランタンが花を添える、そんな風景に出会うことができます。
この場所は湊公園方面から広馬場商店街へと入り、唐人屋敷跡大門を抜け、土神堂前から右にある路地(唐人屋敷中通り)に入りましょう。するとすぐ市場がありますので、そこがポイントです。がんばってください。
長崎7不思議の地から「俯瞰」を味わう!
「ランタンは見上げるもの」そんな凝り固まった観念をお持ちではないでしょうか?まちなかのビルやホテルの高層階からであれば、ランフェス会場を俯瞰できる場所もあるかも知れません。しかし、それでは皆さん楽しめませんよね。「ランフェスを俯瞰したくて我慢出来ない!」そんな時はココへ行きましょう!
中華街の喧騒を抜けて籠町の通りにある梅香崎神社へ…
参道を駆け登って…
ココ〜!右側にある石燈の端から右へ約30センチのココ!目線の高さ150センチ!
ココから見るとこんな感じ。
おお〜!銅座川を覆う桃色のランタンと、新地橋会場のランタンオブジェを俯瞰することができます。しかもその奥には十八銀行本店のライトアップや出島、そしてその奥には少しだけ稲佐山電波塔のライトアップまで拝むことができます。車や人の動きも良く見え、ずっと見ていて飽きない眺めです。
この場所へ行くには、銅座橋から籠町へ進めば「梅香崎神社」の鳥居に出会いますので、参道(階段)を登ればすぐです。ちなみのこの梅香崎神社がある「大徳寺公園」ですが、「長崎7不思議」のひとつ「寺もないの大徳寺」でも有名なスポット。気になる方は調べてみてくださいね。お昼に行けば美味しい梅が枝餅が食べられます。
常盤橋から「奥行き感」を味わう!
ランフェスと言えば、華やかなメインオブジェや川辺のランタンが人気ですが、市内中心部に多数設置された一般的なランタンも楽しみたいところ。そんなときはココ!
「レンガパーキング」で有名な賑町交差点すぐにある常盤橋の…
ココ!ココ〜!右端から6番目のココ〜!!中島川に架かる有名な眼鏡端から2橋下流の「常磐橋」。その下流側歩道、右岸(川上から川下を見て右側)の橋詰(橋の端っこ)から欄干(橋の柵)右から6番目!ココは背が高い人がほどオススメ〜!
ココから見るとこんな感じ。
うはぁ〜。このあたりで中島川の開渠部分が広くなるので視界が開けます。そこを中央橋方面向かってランタンが連なって行く風景に出会うことができます。写真で伝わりにくいのですが、とても奥行き感がありますよ。少し待っていれば、下流側の橋を路面電車が通るので、それまで粘りましょう!
中華街の「賑わい」を味わい尽くす!
ランフェスで最も賑わう会場が「新地中華街」です。混雑する土日は入場規制がかかることもあるくらい。ランタンの美しさも然ることながら、圧倒的な賑わいは「非日常感」を味わわせてくれます。ランタンの美しさと、尋常じゃない賑わいのコラボレーション…そんな風景に出会いたいならココ!
新地端広場の…
ココ〜!新地橋広場の南側に取り付けられた橋銘板から左に50センチ〜!
ココから見るとこんな感じ。
ぬおおおおお!「ザ・ランフェス」って感じの圧巻の風景!びっしりと飾り付けられたランタンと中華街の賑やかなお店の雰囲気、そしてこの時期だからこその凄まじい賑わいを感じることができます。
新地橋広場の地盤面が中華街よりも少し高いので、こうした奥行きのある眺めを楽しむことができるんです。
「潮位」を調べて奇跡の風景に出会う!
さあ、これまでご紹介した視点場は大体いつでも誰でも行くことができます。しかし、最後にご紹介する視点場は、「いつも行ける場所ではありません」。そんな奇跡の風景に出会うならココ!
眼鏡橋と袋橋の間にある…
ココ!中島川の中洲!福岡じゃないよ、中島川の中洲!その中州の上流側突端!
ココから見るとこんな感じ。
モデルがちょっとアレですが、川に設置された「飛び石」を利用してモデルをセンターに据え、眼鏡橋とランタンとバックに写真を撮ることができます。モデルがちょっとアレですね。うん。
中島川のこの周辺は「干潮域」といって、潮の満ち干きで水位が大きく変わります。すなわち、この視点場の「中洲」が現れることは「潮位が低い時」に限定されます。なので、事前によく「潮位表」を確認しましょう。季節や天候によっては水位一気に高くなることもありますので、くれぐれも安全には注意してくださいね。
あなただけの最高の視点場を
「最高の視点場」いかがでしたか?どの視点場も普段何気なく通っている場所が多かったのではないでしょうか。今回ご紹介した他にも、きっと味わい深い視点場が沢山あると思います。ランフェスにお越しの際は、少しだけ意識を研ぎすませて、アナタだけの最高の視点場を見つけてみてはいかがでしょうか?
コメント
こんにちは。最高視点場見させていただきました。本当に最高です。この時期になるとワクワクしちゃいます((笑))心ここにあらず、という感じですかね。唐人屋敷跡地会場はヤバイですね(≧▽≦)テンションあがっちゃいました。ここ3年は子供が生まれたので行けなかったので今年こそはと思ってパソコン開いてみました。日帰りはキツイので一泊したいと思っております。家族子供5人大人2人でお手頃価格のイイ感じのホテルなどご存知でしたら教えていただければ嬉しく思います。宜しくお願い致します。