日本最古の唐寺・東明山 興福寺の由来とは?-長崎三福寺

偉大な功績を残した3人の住職にも注目!

みなさんは長崎三福寺(ながさきさんぷくじ)という言葉に聞き覚えがありますか?

長崎に建てられた興福寺・福済寺・崇福寺の3つの唐寺を総称して長崎三福寺といいます。この3つの中でも一番古い歴史を持っているのが興福寺で、現在は長崎県の史跡にも指定されています。

今回は日本最古の唐寺である興福寺の由来、そして住職を務めた3人の僧侶についても触れていきます。3人の僧侶について調べていくと、長崎の歴史に関わる意外な発見も見えてきましたよ♪

1623年に創建された興福寺の由来

南蛮人来朝之図

画像引用:長崎歴史文化博物館

江戸時代初期、長崎は各国の商人や物資が集まる国際都市になっていました。その中でも断トツに来航者が多かった国は中国で、長崎市民の6人に1人が中国人というほどでした。

長崎にある興福寺・崇福寺・福済寺などの唐寺は、在留する中国人が出身地別にお寺を建てたことが由来です。

また、当時はキリスト教禁令が厳しい時代で、長崎奉行による中国人への調査も厳重でした。そこで航海安全祈願と、自ら「仏教徒である」と証明するためにも次々と唐寺が建てられたとも言われています。

そんな興福寺の住職は、名だたる位の高い中国の僧が住職を務めていたことでも知られています。

そうそうたる顔ぶれの3人の禅師(ぜんじ)

10代目から現在の32代までは日本人の住職ですが、それまでの唐僧の中には、禅師と敬称のつく位の高い僧侶が3人もいました。

隠元(いんげん)禅師
日本で黄檗宗を広めた、黄檗宗の開祖。
※隠元禅師は他の住職より位が高いため、正確には住職の数には入ってないそうです。

黙子如定(もくすにょじょう)禅師
中島川に眼鏡橋を架設した。

逸然(いつねん)禅師
近代漢画の祖。

隠元禅師は黄檗宗の他に様々なものを日本で広めたのですが、それについては後から詳しく見ていきますね。

今では観光スポットとして有名な「眼鏡橋」を掛けたのが、興福寺二代目の住職だったんです。実は眼鏡橋の横には、黙子如定禅師の像もあるんですよ!眼鏡橋へ行く機会のある人は、橋の周辺にも注目してみてくださいね。

眼鏡橋の歴史についてはコチラ
https://nagasaki-search.com/3762/

そして三代目の住職である逸然禅師は絵や書に秀でていた人物で、門下生からも名手を輩出していき、中国絵画が発達しました。

こういった長崎の歴史にも深く関わる唐僧のゆかりの地でもあるんです。

2代目住職が建てた国重要文化財・大雄宝殿(本堂)

元和6年(1620)に渡来した真円によって開基されたわが国最初の唐寺

画像引用:あっ!とながさき

第2代住職である黙子如定は、眼鏡橋の架設以外にも本堂建立や山門・諸堂伽藍を完成させることに注力しました。

1632年(寛永9年)には、本堂を建てたのです。本堂はその後、火事で焼けたり暴風で大破し、1883年(明治16年)に再建されて現在に至っています。

大雄宝殿は、ほとんどが中国職人の手によって作業された中国建築で、資材も中国から取り寄せています。

丸窓は氷が砕けたような模様の氷裂式組子(ひょうれつしきくみこ)で、中央がアーチ型になっている黄檗天井(おうばくてんじょう)など、珍しい内装や外装が施されているんですよ!

興福寺の境内には、市有形文化財や県有形文化財など、貴重な文化遺産がいくつもあります。

文化財についてはコチラに紹介されています。
http://kofukuji.com/contents.php?contID=2

普茶料理など隠元禅師が日本で広めたもの

さて、初めのほうでも少し触れましたが、次は隠元禅師が日本で広めていったものについてもご紹介しておきます。

1654年(承応3年)に長崎へ渡ってきた隠元禅師は、興福寺の住職となり様々なものを長崎にもたらしました。

例えばインゲン豆の名前の由来は、隠元禅師からと言われています。インゲン豆は、普茶料理の材料として普及していきました。

精進料理はもともと中国伝来のものですが、中国式の精進料理を普茶料理と言い、それを興福寺に伝えたのも隠元禅師です。

隠元禅師から伝えられたもの一覧

食材

インゲン豆・もやし・スイカ・レンコン・孟宗竹(もうそうちく)、
落花生・茄子・金針菜(きんしんさい)

料理

胡麻和え・胡麻豆腐・けんちん汁

その他のもの

書・絵画・建築様式・象嵌(ぞうがん)・篆刻(てんこく)
印鑑・木魚・明朝体文字

隠元禅師から日本で広まったものは他にもあり、印鑑・木魚・ダイニングテーブルなど、スイカや梨・もやしなど様々な野菜や果物を伝えたとされています。

中には聞きなれない難しいものもありますが、ほとんどの食材や物が私たちの身近にありますよね。

普茶料理をいただきたい人は

普茶料理について
http://kofukuji.com/contents.php?contID=3

ホームページより、「今月の一品」がチェックできます。

普茶料理には、いただける時期とお休みの時期があります。

時期:1月~5月中旬、10月~12月中旬
お休み:年末年始・夏場
予約:10名以上から(2から週間前までに予約すること)

仕込みに7日くらいかかる事があるそうなので、余裕を持って問い合わせてください。料金は相談です。

興福寺 拝観料・アクセスについて

最後に、興福寺の拝観料やアクセスについて確認しておきましょう。

拝観料

 一般料金団体料金
大人300円240円
中・高生200円160円
小学生100円80円

興福寺へのアクセス

JR長崎駅から
路面電車:3番系統「蛍茶屋」行乗車、「公会堂前」下車し徒歩8分

最寄りの施設から
崇福寺・思案橋から徒歩10分
眼鏡橋から徒歩10分

興福寺
住所:長崎市寺町64番地 電話:095-822-1076 時間:7:00~17:00(年中無休) URL:http://kofukuji.com/index.php

いかがでしたか?日本で当たり前のように広がっているものが、興福寺から始まっていったなんて意外でしたよね。ちょっとユニークな歴史がある興福寺、ぜひ訪れてみてください。

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