【初心者でもわかる!長崎くんち入門②】庭見せ編

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いよいよ本番目前。10/3は庭見せを見に行こう!

みなさんこんにちは!ながさーちライターのさおりです\(^o^)/

小屋入りの記事から、長らく時間が空いておりましたが・・・今回はおくんちの本番前の一大イベント「庭見せ(にわみせ)」についてご紹介します!

夏の猛稽古も過ぎ、今年のくんちまでいよいよ残り2週間を切りました!

6月〜8月は、今年の踊町の場所踏み(稽古)がほぼ毎日行われ、遠くから音が聞こえる度に「おっ、このお囃子は川船だ!こっちからは竜宮船?今日は南蛮船の稽古のありよる!明日は御座船はどこでやりよるとかな〜?馬町の本踊りも楽しみだなぁ…」などとひとり心の中で妄想実況をしながら、日々過ごしておりました。

おくんちを見るほうにとっては奉納本番が待ち遠しくて仕方ないこの時期ですが、出演する踊町は大忙し!

本番3日間で使う道具の準備に、衣装や小道具の確認、そして奉納場所で観客席に向けて撒く「まきもの(各踊り町オリジナルの手ぬぐい)」をたんだり結んだり(その数なんと数千本っ!)と町内総出で本番に向けて準備が進んでいきます。

その中でも、まずバタバタと準備が忙しくなるのが10月3日に行われる「庭見せ(にわみせ)」に向けての準備。

庭見せはとても風情があってわたしも大好きな行事のひとつです。

今回は「庭見せ」ってどういう行事?どこで見れるの?といったことを、簡単にご説明していきたいと思います\(^o^)/

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庭見せとは?

庭見せとはおくんちで奉納をする踊町の町々が、

「稽古も仕上がり、奉納の準備が整いましたよ!わたし達のまちではこのような演し物を奉納いたします。今年は、この衣装を着ます。」

ということを町を訪れる人々に披露する行事です。

この日踊町のお店や家々は、軒先の扉や窓を開け放ち、家の中の襖(ふすま)や仕切りも取り外し、表から家の中を見通せるようにして、傘鉾や奉納で使用する衣装、道具、知人からいただいた「御花(おはな)」(お祝いの品)などを飾り付けます。

ひとことで言うと、その年のおくんちにでる各踊町の「展示会」のようなもの!

昔はそれぞれの家を開け放ち、室内やお庭を鑑賞してもらったりしていたそうです。

中には、お茶席を設えるお宅もあったそうで、来てくださった方々へのおもてなしの心が感じられますね〜。

いまはそのような設えをするところも少なくなりましたが、まちにはシャギリの音が流れおまつりモードなまちの空気を楽しむことができます。

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庭見せはいつ見られるの?

庭見せが行われるのは、10月3日

この日は、踊町の町内の人たちは朝から準備で大忙し!

各会場で、幔幕を張ったり、衣装やお祝いの品を飾り付けたりと準備が進んで行きます。

実際に庭見せが行われるのは夕方頃〜22時頃までで、ピークの時間(20時前後くらい)には普段人通りが少ないまちでもたくさんの人が行き交います♫

日が暮れてくると出演者の知人が訪ねてきては、

「いよいよですね〜!」

「今年の仕上がりはどがんですか?」

「お諏訪さんは見に行くけん頑張ってね!」

といった会話がシャギリをBGMにいたるところで交わされます。

このような会話を聞いていると、いよいよ本番間近だな!と高揚感が増してきます。

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どこで見られるの?

庭見せは、それぞれの年に出演する「踊町」とよばれる町々で行われます。

今年は(2023年)は桶屋町・栄町・万屋町・本石灰町・船大工町・丸山町の6ヵ町で行われるので、それぞれのまちに行くと庭見せを見ることができます。

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個人的見どころ3選!

庭見せの楽しみ方は色々あると思いますが、ここでは個人的に庭見せのここが好きだな〜というところをご紹介!

見どころ①傘鉾、演し物をじっくり鑑賞

まずは、なんと言っても傘鉾!

傘鉾は云わばまちの町印のようなもの。

「飾(ダシ)」と呼ばれる傘の上部に置かれる飾りにはそれぞれの町の歴史や演し物にちなんだ意匠がほどこされています。

傘鉾の由来が分かってくると、そこからまちの歴史や成り立ちが見えてきてとても趣深いです。ぜひ皆さんも、それぞれの町の傘鉾の意匠をじっくり楽しんでみて下さい!

そして、もちろん演し物展示も見応えたっぷり。

それぞれのまちが演し物や衣装、使用する道具などを展示しています。

じっくり演し物の細部まで鑑賞できるのは庭見せならでは。

ちなみに、今年は曳物と呼ばれる演し物を奉納する町が多いですが、使用する船は本当の造船会社が修理、点検を行っているんです!

ぜひ、船の作りもじっくり楽しんでみてはいかがでしょうか?

見どころ②豪華絢爛な飾り付け。

庭見せに欠かせないのは、「柿・栗・桃饅頭」。

衣装などの飾りつけの前に、宗和台の上に山盛りに飾りつけます。
(柿は「とんご柿」と呼ばれる少し小ぶりの柿を使います。)

 

衣装や調度品、柿・栗・桃饅頭のほか、「御花(おはな)」といった知人から演者への贈り物も飾り付けられます。

贈り物は、様々ですが、お米やお酒、果物、生花、かまぼこなど様々。

鯛や伊勢海老なども縁起物や氷であしらわれた魚や龍が送られたりと、贈り物を通して長崎人の「粋」のようなものが伝わってきます。

「御花」は、長崎の職人の腕が光るものが多くあるので、御花として贈られてきた品もじっくり見てみて下さい\(^o^)/

見どころ③まちの雰囲気、趣向を凝らした庭見せをじっくりと楽しむ。

この日は、まち一体がおくんち前の高揚感に包まれます。

町にはシャギリの音が流れ、、提灯に灯りがつき、それぞれの家の前では、演者が知人との会話を楽しむ…。

この光景をみると、毎年受け継がれているこのお祭りの「意義」を感じ取ることができます。普段通っている町並みもこの日ばかりは、多くの人で賑わいいつもとは違った表情を見せてくれます。そんな町の雰囲気を感じるのも庭見せの楽しみのひとつです。

また、庭見せの飾り方はそれぞれで、皆、お店や家の空間を活かして飾り付けを行っています。プロジェクターで前回のくんちの様子を流すところもあり、町を訪れた人たちに楽しんでもらえるような仕掛けをそれぞれが考えて飾り付けを行っています。

その中でも料亭や旧家の庭見せは、普段入れないところを開放して行っているところもあるため、行列ができ、中に入るのにもやっと!というほど。

しかし、そういう場所の建物の内部を見ることができるのも庭見せならではないかと思います。

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最後に

いよいよおくんち目前!

涼しくなってきた秋の夜長にみなさんも庭見せ楽しんでみてはいかがでしょうか\(^o^)/?

※この記事は過去に投稿した記事を修正して公開しております。

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