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ビルバオ建築巡り-再生を計るバスクの首都

バルセロナから鉄道renfeで6時間。
気まぐれ移動が多い私は、インターレイルスペインパスを持っていたので、鉄道にしたのだが、事前に旅程が決まっていれば、格安航空も飛んでいるので、要チェック
電車のいいところは、同時に景色が楽しめるところにもあるよね

この日は土曜でビルバオのInformationはお昼まで。
バルセロナを早朝に出発し、CLOSEしかかったInformationに滑り込みセーフ
ユースホステルリストをもらい、いくつか電話をかけてみる。
あまり英語は話せないようだ。
片言の英語を解読し、宿、確保ぉ

荷物を置いて、さぁ街へ

ここビルバオは、バスク地方の文化の中心であり、ビルバオに本拠を置くサッカーチーム『アスレチック・ビルバオ』は、バスク人のみでチームを構成しているほど。
本拠地であるサン・マメスはスペイン最古のスタジアムだとか

かつてはヨーロッパ屈指の工業都市として栄えていたが、次第に衰退、現在アートプロジェクトでの再生を計っている

その中心的存在となったのがこのグッゲンハイム美術館(1997年)だった
チタン板を貼りあわせ、ゲーリー特有の有機的な線で描かれた建築。
その形状はさながら、風を切り進む船。
もしくは彼が多用している魚のイメージ

実のところ私は、この美術館を、湖か海辺にポツンと浮かぶ孤島だと思っていた。
人工的に設けられた池と、河川の狭間に渡されたブリッジにより、雑誌で見せられる建築写真から勝手にイメージしていたのだ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ

ブリッジ下部からは、定期的に霧が発生する仕掛けになっている。
池には火炎の装置もあり、より一層幻想的な世界を演出する
また、この日はブリッジ上で車椅子レースも開催かれており、広く利用されているようだ。

1日目は街歩きに徹し、館内は2日目に堪能したんだけど、話の流れ上ここで紹介してしまおう。

私がより魅力を感じたのは内観で、その変化に富んだ空間構成に目を奪われた
美術ファンの中には、建物の印象が強すぎて中にあるコレクションがかすんでしまうという批判もあるようだが。

恒久収蔵品の中には、私の大好きなリチャード・セラの 『スネーク』や、六本木ヒルズでおなじみ、蜘蛛をモチーフにしたルイーズ・ブルジョワの 『ママン』、流れる電光サインなどのワード・アートで有名なジェニー・ホルツァーの 『インスタレーション・フォー・ビルバオ』、入り口では、ジェフ・クーンズの 『パピー』 が出迎えてくれる

これらは、美術館に負けず劣らずの存在感だ。

小さな田舎町に突如として現れたモニュメント。
これは同じくアートプロジェクトで街の再生を計るグラーツ(オーストリア)にも通じるところがある。
むしろビルバオは、旧市街と新市街がはっきり分かれており、グッゲンハイム美術館があるのはこの新市街側。
でも、私が経験した都市の中で、新旧の対立、融合を果たしているようにみえるのは古都のイメージがより強いグラーツだろうか。
グッゲンハイム美術館周辺にはアートプロジェクトとは関係のなさそうな高層マンションや、中途半端なファサードの商店建築も建ち始めていた。
一方グラーツには、観光案内所に大小30もの建築が紹介された建築mapが準備されているなど、街としての意思統一ができている印象。

とはいえビルバオにも、歴史的建造物の保存再生や、地下鉄・トラムの整備、興味深いファサードも多く点在しており、楽しい街歩きとなった

Pedestrian bridge in the city of Bilbao. Province of Biscay, Spain 「philipus – stock.adobe.com」

ビルバオのさらなる見所、それはスペイン出身の構造建築家、サンティアゴ・カラトラバによるカンポ・ボランティン歩道橋(1997年)とソンデイカ空港(2000年)。
いづれも彼らしい構造美むき出しのダイナミックな建築である

特に空港は、高度な構造技術とバランス感覚によって実現した大空間ロビー、バスターミナル、荷物受け取りが一望できる待ち合い所、わかりやすい動線に駐車場とランドスケープを含めた全体計画、惚れ惚れしてしまう

これまで新市街の話ばかりしてしきたが、ビルバオの旧市街はまたとても魅力的
木製バルコニーがかわいい、高さの揃った5階建ての集合住宅。
私の宿もこちら側。
それらに挟まれた狭い路地
路地には立ち飲みBARやレストラン、オープンカフェが並び、地元民でにぎわう散策の楽しい一帯だ
お世辞にも明るいとは言えない通りだが、個人的にはこちらのほうがずっと好きだ。

積み上げてきた歴史の差なのか、工業都市という性質からか、新市街は、昔の佇まいを残す旧市街の魅力にはまだまだ及ばないようだ。

当初2~3泊はゆっくりしようと考えていたのだが、急遽モロッコを旅程に入れたことでキツキツになってしまった私
だけど、ここビルバオは、1泊でもじゅうぶん楽しめるボリューム感でした。
2日目の夕方にマドリード行きの電車に乗る。
到着は夜。
次の日にはパリ行きの飛行機の中だ。

街ノート
BILBAO:再生を計るバスクの首都
滞在期間:2009年10月10日~11日
訪れた主な建築:グッゲンハイム美術館、サン・マメス、カンポ・ボランティン歩道橋、ソンデイカ空港
アクセス:Barcerona-Bilbao・Abando スペイン鉄道renfeで約6時間

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