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バルセロナ建築巡り-ガウディとミース・ファンデル・ローエ

待望の都市、バルセロナ
偉大なるガウディーの地

この地を訪れて、私は、ガウディーが芸術家ではなく確実に建築家であったことを目の当たりにする
カサバトリョはそれを裏付ける建築ではないだろうか
その採光計画、視覚的効果たるもの一級品
イチ芸術家という認識だった私は感動した
扉、窓、天井、取っ手にいたる細部まで緻密に計算されていた。

その感性は幼少期に培われたものだろうか。
自然、生物への関心と、幾何学に理解を示し、観察と想像に長けた少年期。
ガウディーはそこから線織面とカテナリー(懸垂線)を建築へと応用する。
線織面とは、直線の移動によってつくられる曲面。
カテナリーとは、鎖を垂らしたときにできるアーチで、それを逆さにすることで建築に応用。
力学的に安定させ、梁や柱を取っ払うことに成功。
コロニアグエル地下聖堂が有名

ガウディーはすばらしい建築を次々と世に生み出していった。
グエル公園、グエル邸、サグラダファミリア、カサバトリョ、カサ・ミラ、カサ・ビセンス
グエル公園に関しては、中途半端な印象を受けたが、ニュータウンの計画途中であったことを聞き納得。
公園というよりは遊歩道である

いづれにしてもパトロン”グエル”の存在は大きい。
建築を成功させるには、婚活ならぬパトロン活動をするのも手かもしれないよ (* ̄Oノ ̄*)

ガウディーは、机上の空論や計算を嫌い、実験によるデータを最も重視した。
頭よりまず手を動かせ、ということは私がヨーロッパで学んだことのひとつ

やがて正確な複製とリアリティーのある表面を追求したモデルニスムは、バウハウスにおされ、一時忘れ去られることになる

そのバウハウス(モダニスム)の代表とも言うべき建築が、ミース・ファンデル・ローエのバルセロナパビリオン1986年

確か、大学の授業で初めて作った模型がこれだった。
“Less is more.” (より少ないことは、より豊かなこと)
という言葉でも知られるように、無駄なデザインは一切なく、床、壁、柱、天井と、構成要素は簡潔。
確かに初心者模型としてはつくりやすい。
当時はその程度の理解だったのではないだろうか。
そこにある空間がいかに変化に富み、いかに豊かなものであったか、全くわかっていなかったことに気づく。

実を言うとこの日、非常に残念なことに私は、バルセロナパビリオンの内部へ入ることはできなかった

だがその一端は感じ取ることができた

一部の想像はより現実に近づき、一部の想像は私の中で完全に実体化した。
それはまるで、いくつもの場面を、そしてひとつの映像を観ているようだった

このバルセロナパビリオンのあるモンジュイックの丘は、1992年のオリンピック競技施設が集結している。
私はそのまま丘を上がり、モンジュイックタワーを目指した。
カラトラヴァの絶妙なバランス感覚

オリンピックにあわせて行われた都市開発の一貫として改修されたカタロニア美術館

バルセロナの街に、これらの建築は溶け込み、なにひとつ不自然なところはなかった。
フランク・O・ゲーリーのFlying Fish/オリンピック村記念モニュメントも含めて、バルセロナにはこのような建築が似合うのかもしれない

ガウディーへの尊敬の念も染み付いているのだろう。
モンジュイックタワーの波打つ台座にはモザイクタイルが光る。
ただひとつ私が気になったのはジャンヌーベル設計のアグアス・デ・バルセロナ。
全面にガラスの窓があり、夜はライトアップで赤と青の壁が反射し、熱帯魚の鱗のように妖艶。
とても美しいのだが、バルセロナにつくらないでほしかった
この佇まい、単なる好みかもしれないが好きになれない ( ̄へ ̄|||) ウーム
あまりこんな高層ビルをサグラダファミリアの近くに建てないでほしいと願うのは、我がままでしょうか。
街のシンボルとしてスケール違いにばかでかい教会。
これぐらいでそのシンボル性が失われるとは思わないが、アイキャッチがふたつもあっては。。。と、少し残念である

最終夜、たまたま通りかかったモンジュイックの丘では大掛かりな噴水ショーに心躍らせる人の群れ

私の憧れだったバルセロナは軽快な音楽に光と水の幻想的な世界で締めくくられた

とてもじゃないが、見たいものすべてを見きれていない。
後ろ髪をひかれながらも次の都市へ。

 

街ノート
BARCELONA:ガウディの聖地
滞在期間:2009年10月01日~10日
訪れた主な建築:グエル公園、サグラダファミリア、カサバトリョ、カサ・ミラ、カサ・ビセンス、バルセロナパビリオン、モンジュイックタワー、パラウ・サンジョルディ、スタジアム、アントニ・タピエス財団、アグアス・デ・バルセロナ、カタロニア美術館

 

予告
次回は、バルセロナから日帰り旅行2連発!

建築コラムシリーズ 長崎市出身、広島大学工学部四類(建築)卒業後、2007年から3年間、ベルリンを拠点に、ウィーンとドレスデンの設計事務所在籍後帰国したアーキテクトが滞在した都市の建築紹介していくシリーズ。

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